少し長いですがゆっくり聞いてみてください。
おお チェルノブイリ
*チェルノブイリ 苦いよもぎ 原子力発電
チェルノブイリ 苦いよもぎ 原子力発電
ウクライナの空 ウクライナの空
熱い風が 吹きのぼる
熱い風が 吹きのぼる
死の灰が 死の雨が
降り注ぎ めぐり広がるおれ達の
降り注ぎ めぐり広がるおれ達の
故郷の空 故郷の空
母なる大気の中に
母なる大気の中に
約束された死の呼び声
逃げ場のない人々は恐れおののき
牧場の牛 草喰う上に
マーケットに並ぶミルクに
黄金に実る小麦畑に
清流を行く魚の背骨に
死の影が しのびよる
おお 死の時代
おれ達の時代
国家のお偉方はまっさきに
安全食に心がけ
国民不安に落とさぬように
NHKニュースはさりげなく
我が国の危険ゼロ% 我が国の危険ゼロ%
広大なユーラシアの大地 家もなく
羊の群れと共にさまよい歩く
何も聞かされず 何も知らない
なすすべもなく 電気も使わない
遊牧の民よ
その信仰の道の上
その果てしない空の下
おお 死の時代 おれ達の時代
おお 死の時代 おれ達の時代
*(繰り返し)
母なる大地の上に
母なる大地の上に
深まりゆく秋よ
日々 色どりを変えてゆく
赤石の峰に 吹く風寒く
里は冬仕度 収穫の時
熊は ガサガサ餌を漁る
小枝を踏み散らしながら
森をさまよい歩く
谷間に響く 鹿の鳴き声
谷間に響く 鹿の鳴き声
誇り高い鹿たちの愛のままに
森と共に流れゆく
時には 地主に追い立てられて
時には 罠にはまりながら
時には 鉄砲に怯えながら
時には ダムに道を奪われ
誇り高い鹿たちの愛のままに
森と共に流れゆく
チェルノブイリよ
お前の死の灰は
誇り高い鹿たちの魂を
殺せるとでも 思っているのか
何たる うぬぼれよ
殺すことも 守ることも
お前にゃ出来ない
おお 死の時代 だけど おれ達の時代 だから
おお 死の時代 だけど おれ達の時代
*(繰り返し)
母なる乳房の上に
母なる乳房の上に
ミルクを飲むな 野菜を食うな
水を飲むな 空気を吸うな
数万の民は これからどこへ
子供抱え 行き場もない
数億の民は これからどこへ
偉大なる国家の名の下に
死の国へと向かう
母なる乳房に注がれる 死の雨
生まれ来るおれ達の子供らよ
この雨の中を歩くことしか出来ないんだ
この雨の中を歩くことしか出来ないんだ
おお 死の時代 だけど
おれ達の時代 だから
兄弟よ 仲間たちよ
支度はいいか 準備はいいか
誇り高いお前の魂を
大空に捧げる時が来た
おれ達の生まれのままに
おれ達の生まれを超えて
おれ達の愛のままに
おれ達のいのちのままに
おれ達の自由のままに
谷間に響く 鹿の鳴き声
谷間に響く 鹿の鳴き声
誇り高い鹿たちの愛のままに
森と共に流れゆく
森の道 深く
森の道 深く
おお 死の時代 だけど おれ達の時代 だから
おお 死の時代 だけど おれ達の時代
詩・曲 内田ボブ